今の時代に合った経営をしなければ…
世の中の流れを敏感に感じ取りながらも、周囲にはなかなか伝わらない。
そんなジレンマを抱えている二代目経営者の方がたくさんいらっしゃいます。
一つ事例をご紹介しましょう。
昭和ヒト桁生まれの創業者が、50年前に会社(製造業)を興しました。当初は営業に苦労しましたが、持ち前の行動力と根性で事業を軌道に乗せたのです。その後は高度成長の波に乗って会社はグングン成長し、多いときで社員数は150人にもなりました。
バブル期にも売上は右肩上がりで、親分肌の社長はどんどん昇給させました。当時はボーナスだって年間5ヶ月分も支給したものです。
ところが、バブル後は目に見えて売上が減少。新たな商品を開発して何とかしのいではいますが、給与水準が経営を圧迫しています。バブル期の大幅昇給により、給与が大手企業並みになっているのです。
また、過去の成功体験からか、組織全体に「なんとかなるだろう」というノンビリムードが漂っています。
3年前、代替わりしたのをきっかけに、二代目社長は成果主義賃金を導入しました。何度言っても危機意識が乏しいため、半ば強引に進めたのです。ところが、社員からは猛反発されました。「先代だったらそんなことはしない」とか「先代のころは良かった」という声も耳に入りました。
また、先代からは「そういう無茶なことはするな!!」と言われ、口論状態。先代のやったことが原因で今自分が苦しんでいるというのに・・・会社がコケるようなことがあれば、まともに生活などできなくなります。ですから、二代目社長は真剣そのものです。ですが、周囲の人は支援してくれるどころか、まるで足を引っ張っているように思えてなりません。
二代目社長の苦悩は続いています…。
この事例のようなことは、よくある光景です。
確かに創業者は無から有を生み出す大変さがあります。しかし、二代目社長には違った種類の大変さがあるのです。それは、いいところだけでなく、難しい問題も引き継ぐということ。
先の事例にもありましたが、一度上げた給与は、そう簡単に下げることができません。そのため売上は減少しているのに人件費はそのままで、利益を出すのに大変な苦労をされています。
また、意識のあり方についても、ご苦労が多いようです。
先代の頃は比較的大らかな時代でした。しかし、今は中国を初めとする諸外国の台頭により厳しい競争にさらされています。だからといって、人の意識はそう簡単に変わりません。効率化を進めようとしても、なかなか前に進まないのが現実です。
先代は、これまで事業を発展させてきたという実績があります。ただし、これまでのやり方を続けているだけではマーケットから見放されてしまうこともあるのです。
二代目経営者の方は時代の流れに敏感なので、改革を断行しようします。しかし、先代は自分のあり方を否定されるように感じてしまい、反対されることが多いですね。一番支援してほしい人に反対されるのは、つらいものです。
自分が子供の頃から会社で働いている人もいます。実績のない二代目社長は、なかなか「経営者」として見てくれません。社長に就任したあとも、ベテラン社員から「○○君」と呼ばれてしまうこともあり、号令をかけても「打てば響く」という状態にはなりません。(もちろん、全員がそうだというわけではありませんが。)
こうしたい、こうしなければ、という思いはあるのに、支援してくれる人がいない。いつまでたっても孤軍奮闘している。そんな状態が続いていると、営業活動に向けるエネルギーが低下してしまいます。
弊社では、戦う体制さえ整っていればガンガン打って出られるのに…
というジレンマを抱えている二代目経営者の方をサポートをしております。
是非一度、会社に対する思いをお聞かせいただければ幸いです。
(ご連絡はこちらからお願いいたします。)